フィリピンの治安を心配される方は非常に多いかと思います。
日本に比べれば決して安全とは言えない国ですが、留学生や旅行者が被害に遭う犯罪トラブルというのはある程度パターン化されているのも事実です。
アメリカやヨーロッパのように大規模なテロや銃を乱射しながらの強盗などはほとんどなく、基本的にはお金や貴重品を狙うスリ・窃盗が大半です。
今回はショッピングモールや公共交通機関で起こりやすいスリ。窃盗の手法についてまとめました。
つい先日モール内で見つけたフィリピン警察の防犯ポスターを見本に紹介していきます。
PITAS GANG(車内でのスリ)
最もシンプルな窃盗方法です。
起こりやすい場所はジプニーやバス、トライシクルの車内。とくに混雑している時が要注意ですね。
ジプニーは席がギューギューになるまで乗客を入れようとするため、満員になると手や体の自由が利かなくなります。
この時ドサクサに紛れてアナタのポケットやカバンの中から財布やスマホ、腕時計、アクセサリーを盗む手口です。
アクセサリーは身に付けているものを無理やり引きちぎられることもあるので、女性は特にご注意を。
下の動画をチェックしてみてください。54秒のところです。
女性の両サイドが窃盗グループで、女性に向かって左が盗む人、右が女性の気をそらすための共犯者です。
何とも手が早いこと…。
対策はいくつかあります。必ず自分の膝の上に荷物を置くこと、荷物から目を離さないこと、社内でスマホをいじるなどの不注意をしないことなど。
しかしジプニーに乗らないのが最も無難です。セブ市内では留学生のジプニー乗車は禁止の学校がほとんどです。
LAG LAG BARYA GANG(コインを拾っているすきにスリ)
コインを用いたスリは集団犯罪です。
ショッピングモールなどでありがちなケースです。
1人のメンバーがアナタの近くでコインを何枚か落とします。心優しい方であればそのコインを拾ってあげると思いますが、これが命取り。
コインを拾うために体をかがんでいるスキに、別のメンバーがカバンやズボンの後ろのポケットから何かを盗むという手口です。
SALISI GANG(置き引き)
日本人はついついやってしまうのですが、カフェやファストフード店などで物を置いたまま自分の席を離れてしまうパターン。
海外でこれをやるのは命取り。
一見普通の客のように見える窃盗犯が、アナタの不注意を虎視眈々と狙っています。
犯罪者は身なりの良いビジネスマンを装ったりすることが多いです。
下の動画の1:00のあたりに注目。盗まれる時は一瞬です。
でもこの犯罪者はあまり手際が良くない気もする(笑)
BESFREN GANG(買い物客からのスリ)
BESFREN GANGの犯罪はお店の中で起こります。
アナタが買い物(時計やアクセサリー、スマホや電化製品)をしている最中に、「ちょっとその商品見せて」などと犯罪者が親し気に話しかけてきます。
そこでアナタが商品を渡した瞬間に、そのまま持ち逃げする手法です。
かなりシンプルな手法ですが、それだけに留まりません。
お店の店員さんはアナタを犯罪者のグルだと思い、アナタにお金を要求することがあるようです。
踏んだり蹴ったりですね。お店の中でも油断しないようにしましょう。
DURA BOYS(衣服を汚しているすきに盗むパターン)
この手法もショッピングモールなどでよくあるパターン。
犯罪者は3人くらいのグループで盗みを働くことが多いそうです。
まず1人がアナタに話しかけ、「ねえ、君のシャツに何か液体がかかってるよ!」と教えてくれます。
驚いたアナタに対してハンカチで液体を拭き取ろうとする犯罪者。
そのスキに別の仲間がアナタのカバンやポケットからスマホや財布を盗む、という手法です。
最近は液体だけでなく、チューインガムを服やカバンに付けて同様の手口を働くケースも聞きます。
ショッピングモールは一見すると人も多いし安全な雰囲気がありますが、フィリピンでは犯罪者の格好の仕事場です。
くれぐれも油断しないようにしましょう。
まとめ
フィリピン留学では今のところ殺人や強姦などの凶悪犯罪のケースは少なく、実は欧米留学よりも発生件数は少ないです。
しかし残念ながらこの記事であげたようなスリ・窃盗の犯罪被害は後を絶ちません。
ただしこれらの被害は自分で未然に防ぐことができるものばかりです。
留学や観光でフィリピンに行く際はくれぐれも油断しないよう、上記の犯罪手法を頭に入れておいてくださいね。
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