お昼ごはんの選択肢
お腹がすいたのでどこかの店で昼ごはんを食べよう。
そんな時になかなかドンピシャなお店が目の前に現れることの少ないフィリピン。日本であればそこら中に美味しいお店があるし、ファストフード店も充実している。コンビニに行けばヘタな飲食店より旨いものが食べられる。
しかしフィリピンは違う。いつだって行きたいお店は移動と心の準備を必要とし、そもそもその時の自分の状況にピッタリのお店というのがなかなかない。
その日は出張でセブに来たばかりで、何となくガッツリお腹にたまるようなランチが食べたかった。しかしその時に僕に与えられた選択肢は…
ダンキンドーナツだった。
ダンキンドーナツ(DUNKIN’ DONUTS)。行ったことはありますか?
かつては日本にもあったのですが、現在は沖縄米軍基地からの撤退を最後に存在していないお店だそう。
中高年の方には馴染みがあるこのお店。アメリカに本拠地を置く、現在においても「世界最大のドーナツチェーン」。
日本ではドーナツと言えばミスタードーナツ。しかしそのミスタードーナツは元々アメリカでダンキンドーナツに買収されたチェーン店。
つまり「ダンキンドーナツ>ミスド」となるわけです。
なぜか行く気になれないダンキンドーナツ
僕は半年間のフィリピン留学期間中も、年に何回も行うフィリピン出張でもなぜかダンキンドーナツに行く気にはなれなかった。
断っておくと僕はドーナツが嫌いじゃない。むしろ食べ過ぎに注意するほどドーナツは好きな部類だ。
ただ、甘いものや脂っこい食べ物が蔓延するフィリピンで、一年中30度近い気温を記録するフィリピンで、ダンキンドーナツが食べたくなる瞬間というのは永遠に訪れない気がするのである。
しかし今回はどうしてもお腹が減っていたのと、次のアポイントまで残り10分しかないせいで一般的なレストランはリスクがある(フィリピンの飲食店は料理を出すのが遅いから)ということで、ダンキンドーナツに行ってきたのである。
初めてダンキンドーナツのお店に入った
店内で整然とならぶダンキンドーナツ。
日本人なのでどうしてもミスタードーナツと比較してしまうが、ここには甘いドーナツしかない。
ミスドでハムエッグやウィンナーロールを好んで注文する自分は戸惑いを隠せない。
メニューボードを見上げると、どうやらサンドイッチメニュー(日本でいうハンバーガー)があるらしい。
しかし何となく食欲をそそられない。
でも時間がないのでベーコンのサンドイッチのセットを注文したところ、
「今日はドリンクがほとんど売り切れなの」と言われた。
なぜドリンクが無いのにセットメニューを受け付けるのか分からないが、こういうファストフード店でのチョンボは以前にもマックとジョリビーで経験済みなので驚かない。
仕方なくスタッフがすすめるコーヒーを飲むことに。ちなみにアイスコーヒーを注文しました。
そして出てきたのがコチラ。
そう、甘いんです。
これはコーヒーではなくアイスココアに近い飲み物。
もう胃の中が大混乱です。
そしてこちらがハンバーガー。
こともあろうに8分も待たされた。
実際に食べてみると、まあ、予想通りの味。
正直それほど期待はしていなかったので、うん、まあこんなもんだなという感じ。
ただ如何せんドリンクがあまーいコーヒーなので、口の中が異種格闘技戦状態なのである。
なぜダンキンドーナツに行きたくないのか考えてみた
結果的に今回はダンキンドーナツに入って大後悔したわけであるが、そもそもなぜ自分は今までダンキンドーナツに入ろうとすらしなかったのだろうか。
それは色の問題のような気がする。
ダンキンドーナツと言えばピンクとオレンジがコーポレートカラー。
しかしこれがどうにも食欲をそそらない。
日本人には馴染みのないカラーリング。オレンジとピンクという組み合わせ自体はポップで楽しげな雰囲気もあるけれど、食事となると違和感を持たざるを得ない。
年がら年中ポップなフィリピン人には良いかもしれないが、日本人にはどうでしょう?
そんな事を考えながら次のアポイントへ向かいました。
お客さん「あ、早川さんお久しぶりです!お昼ごはんたべました?」
僕「いや、食べてません!どこか昼メシ行きませんか?」