こんにちは、セブ留学アカデミーカウンセラーの横井です。
これから英語留学をお考えの方の中には、どの国に行こうか悩んでいる方が多くいらっしゃっるのではないでしょうか?
カナダ?オーストラリア?フィリピン?イギリス?それともアメリカ?
今回は、カナダ留学を1年経験しながらセブ留学エージェントで働く私が、自身の体験談を元に、カナダ留学とフィリピン留学の2つを比較します。
留学の目的
まず始めに、私のカナダ留学についてお話しします。
私が留学に行きたいと思ったのは、大学2年の秋ごろでした。
部活などには入っていなかったので、毎日ひたすらバイトをして、休みになったら友人と遊びに出かける日々。
大学の授業はほどほどに出て、定期試験になったら其の場凌ぎで勉強。
その期間で私が得たものは、友人との思い出だけでした。
しかし、よくよく聞いてみると友人たちはしっかり将来の仕事の為の試験対策をしていたり、何かと講座を受けて専門性や知見を増やしていたり。
そこで現実を知らされた私は、大学生のうちに何か精一杯打ち込んだ経験を積まなくてはやばいと気づき、留学を決意しました。
何か特別な経験と言えば、留学だと思い立ったのです。
カナダを選んだ理由
留学をすると決めたけど、何の知識もない私にはグーグル先生しかいませんでした。
とりあえず “英語 留学 おすすめ” で検索。
当時2013年では、オーストラリアとカナダがおすすめとのことでした。
そこで、私の大好きな野球の大リーグとバスケットボールのNBAのチームをもつ、カナダのトロントに行く事に即決。
当然費用面などで比較をしましたが、特段大きな違いはないようなので、カナダで必要な金額をどうにかして用意しようと行動を始めました。
この時、フィリピンにやっと日系の語学学校が出来始めた時期。
リサーチが不十分なこともあり、フィリピン留学の選択肢すらありませんでした。
カナダ留学に必要な費用
私が滞在した2015年から2016年にかけて、1年間のカナダ留学において必要だった合計の費用は、ざっくり言うと350万円程です。
内容としては、語学学校手配にあたり170万程(学生ビザなどの申請も含みます)、フライトに20万弱。
その他の生活費として140〜160万程で、月に換算すると13万程。
1ヶ月毎の生活費
ある月の生活費の簡単な計算をご紹介します。
私が留学した2015年当時は、1カナダドル95円程でした。
現在はカナダドルに対して円高に推移したので、今のが安く済みます。
(2019年11月21日現在、1カナダドル81円です)
家賃 700ドル
探せば400ドルくらいから借りられる部屋はいくらでもありますが、地下の部屋で窓がなかったり、条件が非常に悪いケースが多くあります。私も途中までギリギリの節約をし、格安の部屋に住んでいました。しかし、いくつかトラブルにあったので、落ち着いて生活が出来るポーランド人家族の家に落ち着きました。
私はe-Mapleというサイトで部屋を探すことが多かったです。
一度見てみると、どんな部屋があるのかイメージつくかもしれません。
ちなみに、700ドルだとこんな感じです。
正直、かなりいい部屋です。留学生で700ドル家賃で払っている人はほとんどいませんでした。
大体が400〜600ドルというイメージです。私はその分食費を抑えていました。
定期券 約120ドル(条件を満たす学生以外は、約140ドル)
(今年2019年より、PRESTOというカードに定期券を付帯させる形態に変更しています)
携帯代 約40ドル(PhoneBoxと言う会社で契約してました)
ジムのメンバーシップ代 約60ドル
大半の人がGoodlife Fitnessに通っています。
カナダ全土に300店舗以上存在し、トロント市内だけでも20店舗もあります。
食費 400ドル
安い食材を買いたい場合は、No Frillsというお店がかなりお勧めです。
合計 1,320ドル
当時のレートで計算だと、1,320×95=125,400円
現在のレートだと、1,320×81=106,920円
これでも出来る限り節約しようと、かなり偏った食事をしてました。
インスタント麺ばかり食べたり、お菓子で済ませたり。
なぜなら友人と外食に行けば、安くはない料金にチップで10〜15%プラスされるので非常に高くつきます。
ラーメン屋によく行きましたが、セットで頼むと20ドルを超えるイメージです。
飲みに街へ出れば、一軒で平気で40〜50ドル払っていました。
上記は本当に必要な最低限の出費なので、せっかくだからスポーツ観戦へ!などとイベント事があれば大幅に増えると思います。
イベントでの出費例
メジャーリーグ トロントブルージェイズのチケット 30〜150ドル
当然その試合によって価格は上下しますが、だいたいこれくらいの金額。
30ドルだとこんな感じ。一番上の席で選手は遥か遠くに見えるので、野球を真剣に観戦したい方には物足りないかもしれません。
初めて訪れる留学生にとっては、球場を全体を見渡せる上の席は、それはそれで楽しめると思います。
NBA トロントラプターズのチケット 50ドル〜1000ドル以上
最安値のチケットはこれも屋根の真下という感じで、選手を見る際はカメラを通じて見てました。
ちなみに2016年のトロントで行われた、NBAのオールスターゲームに参加しましたが、屋根から真下の一番遠い席で800ドル程。
CNタワー入場料 大人38ドル 12歳以下28ドル
トロントのランドマークであるCNタワー(高さ553m)への入場料です。
トロントへ行ったら一度は行かなくては!という感じで、登ります。
以上、イベントの際の一例でした。
食費に関しては、節約をしようと自炊する期間もありましたが、食材の買い出しなど多くの時間を倹約のために費やすことで、英語の勉強に割く時間が減る一方でした。
また長い留学であればあるほど生活費が気になるので、付け焼き刃で日本食レストランでバイトして、生活をどうにか繋いでいる友人は多くいました。
(因みに語学学校に通う場合、学生ビザではバイトも出来ないので生活費は多めに準備する必要があります)
フィリピン留学での出費
一方でフィリピンへ1年留学しようと思うと、大体160〜240万円程度。
(もちろん学校やコース、あるいは何人部屋かのよっても変動があります)
フィリピンの語学学校は、敷地内に寮も併設されているものがほとんどなので、学校内で衣食住が完結します。
三食全てちゃんとしたご飯を、寮で食べることが出来ます。
洗濯や掃除も清掃員がやってくれる学校がほとんどです。
住むところやお金を気にする事なく、勉強に集中出来るのは非常に効率的だと思います。
それでは次は、私が考えていたカナダの語学学校の選び方についてです。
語学学校の選び方
カナダ留学を調べて見ると、日本人留学生には大変人気なので、日本人が多く在籍している語学学校も多いとの情報。
また留学の失敗談の多くに、異国の地へ行っても現地で出会った日本人と仲良くなり毎日一緒にいるのは日本人なので、英語は上達しなかったと言う例をよく聞きました。
そこで、トロントでの語学学校選びに大切にしたポイントは2つでした。
日本人の割合
English only policyの厳しさ
当時お世話になったエージェントの方からお勧めされた、トロントの中でも日本人の割合が少なく、英語上達に最適な学校として選びました。
それでも日本人大学生の休みのシーズンには、日本人割合は高まります。
クラスの半分近くが日本人という状況も何度か経験しました。
結果として、日本帰国後も強い絆で結ばれた友人に出会えたので大変ありがたいことではあるのですが、日本人の友人が一番多くできたと思います。ついで韓国人の友人が多く出来ました。
カナダ留学の学校選びで意識するポイント
つまり、カナダ留学における学校選びの際には、
日本人の少ない学校に行って、とにかく英語のみで生活出来る環境を!!と探すのではなく、学校のカリキュラムやどんな教育にフォーカスしているので選ぶのが正解だったなと思います。
IELTSのクラスがあるか、パワースピーキングのクラスがあるか、ビジネスイングリッシュのクラスがあるか。
自分の目的にあったカリキュラムがあるのか確かめて、選ぶ事をお勧めします。
そして、学校後に英語環境で生活を出来るかどうかは、完全に個々人に委ねられています。
私の場合は、現地のカナダ人が運営する野球リーグに入れてもらえたことで、ネイティブとのコミュニケーションの機会を得ました。
フィリピン留学の場合
一方、フィリピン留学では半分以上の授業が先生とのマンツーマンなので、学校内の日本人の割合などはほぼ関係ありません。むしろ日本人が生活しやすいように考えられた、日本人のための学校では日本人割合が100%のところもあります。
こうして日本人の友人しか出来なかったとしても、1日のほとんどを学校で過ごし、圧倒的に長い時間を勉強に充てるので、高い確率でしっかりと英語力を伸ばすことが出来ます。
※注意点として、フィリピンの学校選びとなるとカリキュラムだけではなく、生活する部屋や日々の食事も考慮して選ぶ必要があるのは、覚えておいてください。
学校のタイムスケジュール
英語上達に関して、カナダ留学では、学校以外で英語環境に身をおけるかどうかで成長の度合いが変わり、フィリピン留学では、生活の仕方にあまり依存しないと話してきました。
とは言え、学校での生活のイメージが掴めていないと思うので、簡単な1日の流れを見ていきます。
カナダの語学学校の場合
7:30 起床
8:00 家を出発
ダウンタウンにある学校へ通うのに、約40分〜1時間かけて通っていました。
当然ダウンタウンの方はより家賃が高いため、一般の留学生では住むことは難しいので、郊外から時間をかけて通う留学生が多いという感じです。
9:00-15:40 授業
午前中に80分の授業を2コマ、午後に70分の授業を2コマの計4コマのグループレッスンを受けていました。
ランチ休憩は1時間。
授業後は完全フリータイム
学校の終了時間が早く、即帰宅しても英語を話す機会は稀なので、私はフィットネスジムに通っていました。
それでも時間には余裕があるので、夜は友人とご飯に出かけることが多かったです。
お金に余裕がなくなってくると、図書館で自習とするという、この勉強は日本にいても出来るので?と疑問に感じる時間を過ごすことも少なくなかったと感じます。
フィリピンの語学学校の場合
所謂ノーマル校でのタイムスケジュールのイメージをご紹介します。
6:30 起床
7:00〜8:00 朝食
8:30〜12:00 午前レッスン
午前中に45分〜50分の授業が4コマあります。
午後も含めた8コマ中4コマはマンツーマンクラスで、残りの4コマがグループクラスがスタンダードです。
もっとマンツーマンを増やしたいという方には、割合を増やしたコースもあります。
12:00〜13:00 ランチ
13:00〜17:00 午後レッスン
17:30〜18:30 夕食
夕食後はフリータイムなので、友人と街へ出かけるでも良いですし、学校内の施設で運動するでも良いです。学校によってはオプションクラスもあるので、それに出てさらに勉強するでも構いません。
ノーマル校でも、カナダ留学に比べ勉強する時間が長く、諸外国への留学における自炊や移動などの無駄な時間をそのまま勉強に充てられるイメージだとご理解いただけると思います。
またその他に、セミスパルタ・スパルタの学校もあります。
スパルタの学校では、10コマ程の授業があり、平日月〜木曜日は外出禁止なので夜遅くまで強制的に勉強することになります。
英語習得を最大の目的としている人にとっては、最適な環境かもしれません。
カナダ留学の成果
ここまで、フィリピン留学がカナダ留学よりも英語習得には長けているのではないかと書いてきました。
しかし、私自身はカナダへ留学して本当によかったと思っています。
冒頭でお話ししましたが、私の留学の目的は、特別な経験をすることでした。
正直に言うと、来たる就活の時に私は学生時代に何に情熱をもち、精一杯打ち込んだのかというストーリーを作ることができれば良いと思い、留学を決意したのです。
だから、留学前に一生懸命バイトでお金を貯めたこと、全て自分の意志でやり遂げたこと、自分のアイデンティティである野球を異国の地カナダでも挑戦をしたことなど、多くの特別な経験を得られたので、私の留学は成功だったと思います。
圧倒的に自信がつく
それまで一人暮らしの経験がなかった私が、異国の地で言葉もまともに通じない中で、暮らす環境を整備し生活をしました。時には家のオーナーとトラブルがあり、引っ越しすることになることはよくありますが、全て自己解決しなければならないので、多少の問題が起きても動じなくなります。
またそのことで、日本で当たり前に享受していたサービスや環境の有り難みを理解することが出来ましたし、海外であろうとも自分で生活していけるという圧倒的自信がつきました。
留学後に後悔したこと
カナダ留学には大満足して帰国をした私ですが、後悔していることもあります。
それは英語上達の目標を明確にし、もっと努力をすれば良かったと思う点です。
留学前後の伸び率
私の留学前のTOEICの点数は450点程で、留学終了間際で730点でした。
留学期間中は学校にのんびり通い、特にTOEIC点数をいくつ取ろうと目標設定をすることなく過ごしていました。
何なら夏は野球が楽しく、チームメイトと過ごすことで毎日充実していたので、学校の勉強はサボり気味でした。
留学内容に満足したとは言え、帰国後は1年間留学をしてきた学生として就活に臨みました。
そうすると、思ったよりTOEICの点数が高くないことが逆に足枷となることがありました。
これではまずいと分かった私は帰国後も勉強を続け、820点で何とか体裁を保つことが出来ています。
留学で最も重要なこと
ここまでお話ししてきた通り、カナダ留学で良かったことやフィリピン留学の方が長けている点をご紹介しました。
これを踏まえて、私もこうしたいああしたいとイメージさせた方がいるかも知れませんが、何よりも重要なことがあります。
それは、どこへ留学するかを決める前に、留学をする目的を明確にすることです。
勉強に集中したい場合
例えば、私と同様に就活を控え留学を決意した方がいたとします。
そして、帰国後には外資系への就職をしたいと考えている場合、TOEICは当然800以上は必要でしょう。
しかし、資金としてはあまり余裕がないとします。
そんな方が無理してカナダやオーストラリアに留学すれば、生活面で余裕がないため、バイトを余儀なくされるかもしれません。しかし、滞在期間が短い場合などには雇ってもらうこと自体難しく、結局日本食レストランで日本人に囲まれてバイトすることとなる可能性が高いです。
そうして勉強に集中出来ず留学を終えてみれば、目的だったTOEIC800点以上を獲得出来ず、所謂留学失敗に終わるでしょう。
そういう方であれば、費用を抑えてフィリピンへ行ってとにかく勉強することに集中出来た方良いかもしれません。
海外の生活を楽しみたい場合
逆に、海外で色んな文化に触れながら生活をしてみたいと心踊らせ、フィリピンのスパルタ校に行ったとしたらショッキングな留学になるでしょう。
だから目的を忘れ、安くいけるからという理由でフィリピンを選ぶのは、ナンセンスと言えます。
留学は十人十色
つまり、留学というのは目的によって十人十色なのです。
カナダ留学が合っている人もいれば、フィリピン留学をするべき人もいます。
だから題名にある”フィリピン留学はカナダ留学に勝るのか?”という問いには答えはありません。
カナダ留学を経験したからこそわかる、フィリピン留学の良い点も多くあります。
それでも私はカナダ留学に行って本当に良かったと心底思いますし、カナダだからこそ出来た経験もあります。
しかし強いていうなら、留学するならまずはフィリピン留学に行った方がいいと今は感じています。
それはワーキングホリデーに挑戦したいと思っている方に一番当てはまるかもしれません。
ワーホリ前にはフィリピン留学をすべし
現地で出会った友人の多くが、ワーホリのためにカナダに来ていました。
そして当時2015年ではまだこうした考え方が色濃く残っていました。
”ワーホリに行く方は、初め現地の語学学校に3ヶ月ほど通ってある程度英語を勉強して、それから職探しをする”という流れです。
しかし結論から申し上げますが、このプランで行くとおそらく日本食レストランで働くことになるでしょう。
あるいは、日系ではないにしてもレストランで皿洗いをする羽目になるでしょう。
ワーホリはそんなに甘くない
現地で3ヶ月みっちり勉強すれば、ある程度の英語理解能力はつくと思います。TOEICも上がるかもしれません。
しかし、スピーキングは別です。全くゼロの状態から3ヶ月では、ネイティブに囲まれて働けるようにはならないでしょう。
そして職探しが難航した結果、英語が全く上達しない仕事をすることになります。その後も上達することがないのでその環境から抜け出せず、帰国まで日本語を使って働き続けることになります。
だから、ワーホリという期間が限られたビザを使う前に、フィリピンで効率よく英語を上達させることをお勧めするのです。
一生に一度のその国でのワーホリを失敗に終わらせないために、今一度フィリピン留学を考えてみてください。
まとめ
最後にもう一度強調しておきます。
留学の目的をはっきりさせてから、どこの国へ留学しようか考えることをおすすめします。
そして、ネットには色んな情報が載っていて、何が正解かわからなくなると思います。
なので何かで悩んだ時や何かわからない事は、まず私ども留学カウンセラーにお問い合わせください。
カウンセリングは無料でやっているので、まずお話し頂ければアドバイスさせて頂けると思います。
留学というビッグイベントにおいて一番の成果を得るため、ご協力出来ればと思います。